「介護職に挑戦したいけど、人間関係が大変って本当??」
「介護施設に勤めてみたけど先輩に気を使い過ぎてストレスが溜まる…」
介護職への転職を考えている人や、働き始めた新人さんから実際にこのような声が聞かれます。
実際に、人間関係の問題は介護職員の退職理由の上位にきています。
介護職の退職理由について詳しくとりあげた記事もありますので、そちらも参考にしてみてくださいね。
この記事では、介護職員が
をご紹介します。
介護職員には
があります。
それぞれの関係でどのような場面や悩みがあるのかをみていきましょう。
介護の現場では
などが実際に聞かれます。
上のような理由で、他の職員に対して苦手意識を持ってしまうケースも少なくありません。
介護はチームで行う仕事ですので、苦手な人ともコミュニケーションを密に取る必要があります。それが大きな人間関係のストレスにつながっているのです。
介護職員の中には利用者さんとの関係にストレスを抱えてしまう方もいます。
など、介護の経験が浅い人ほど実際にこのような悩みが多く聞かれます。
利用者さんも職員も一人の人間です。当然、相性があります。
どうしても折りが合わない人がいても、それは仕方ありません。
また、真面目で熱心な人ほど
「こんなに一生懸命やっているのにどうして!?」
と、よりストレスを溜める場合があるので注意が必要です。
利用者さんのご家族との関係に悩むケースもあります。
いつも「ありがとうございます!」と感謝の気持ちを伝えてくれるご家族もいれば、
といったご家族がいらっしゃるのも事実です。
また、利用者さんに事故が起きた際にも
「どう責任とってくれるんだ!」
「それでも介護のプロなのか」
など、トラブルに発展するケースもあります。
このような場合は介護職員にとって大きなストレスが続いてしまいます。
なぜ介護職員は人間関係のストレスを抱えやすいのでしょうか?
介護職員が人間関係のストレスを抱えやすいのは、介護職員ならではの理由があります。
ここでは代表的な3つをご紹介します。
常に業務をたくさん抱え、ミスが許されないプレッシャーから、人間関係が崩れストレスに発展するケースがあります。
多くの介護職は忙しく、心の余裕がない場合がほとんどです。
そのため些細なことでイライラしてしまい、他の職員に八つ当たりをするなどして人間関係をこじらせてしまいます。
また介護現場では転倒転落などの事故防止に気を配ったり、家族からのクレームを気にするなど、常にプレッシャーを感じながら勤務しています。
そのような状況で事故が起きると
「〇〇さんの責任!」
「〇〇さんが××しなかったから!」
と犯人探しのようになってしまい、人間関係が崩れてしまうでしょう。
介護施設は常に人手不足です。
結果、採用のハードルが下がり、クセのある人が働いているケースも珍しくありません。
当然トラブルが発生し、
「あの人は何なの!?」
と不平不満が発生。
人間関係がこじれて大きなストレスとなっていくでしょう。
経験の少ない介護職の方が、認知症の利用者さんとの人間関係に悩むケースもあります。
認知症を患う方への支援には知識と技術が必要であり、 誰でも簡単にできることではありません。
介護経験の浅い方は思うように支援ができず、認知症の方に対して必要以上に苦手意識を持ってしまうでしょう。
その結果、日々の仕事の中でストレスを抱えていってしまいます。
ストレスを溜め込んでいくと、心身にさまざまな悪影響を及ぼしてしまいます。
適切な対処を行い、少しでも自分の心身を守るようにしましょう。
職員との人間関係のストレスへの対処法としては、悩みの原因となっている人とは距離をおいた方が良いでしょう。
とはいえ露骨な無視などは避けた方が賢明です。
仕事中の挨拶、報告、情報共有などはしっかりと行っていきましょう。
もし嫌がらせやパワハラなどが度を超えているようであれば記録や証拠を残し、管理者に報告し、相談をしてみるのが良いでしょう。
利用者さんとの人間関係のストレスについては一人で抱え込まないことが重要です。
同僚と相談し、チームワークで乗り切るようにしましょう。
苦手意識を感じたまま接すると利用者さんもそれを感じ取り、ますます悪化してしまいます。
一度距離をおき、同僚のやり方などを見て学ぶのもいいかもしれません。
また、認知症に対しての知識と技術を勉強することも重要です。
間違ったアプローチをすると、さらに認知症の症状が悪化してしまいます。
利用者さんとの関係はさらに崩れていくでしょう。
利用者さん家族との関係が上手くいかない時も一人で抱えこまず、同僚や上司に相談し事業所全体で対応するようにしましょう。
最近では「カスタマーハラスメント」という言葉が出てきているほど、お客様からの悪質なクレームも増えてきています。たとえ利用者さんのご家族の要望であっても、理不尽や悪質な要求であれば必ずしも受け入れる必要はありません。
ただし、ご家族のご要望が真っ当であるケースもあります。
よって当事者だけで判断せず、客観的に判断できる同僚や上司に相談し意見をもらいましょう。
ストレスはただ溜め込むのではなく、適切に解消することが重要です。
みなさんの心身の健康に役立つような、ストレスの解消法についてご紹介します。
介護職員として感じた人間関係のストレスについては、誰かに相談されることを強くお勧めします。
相談相手は家族や友人、職場内の同僚、などなるべく信頼できる人が良いでしょう。
ありきたりですが、人に悩みを打ち明けるというのは、ストレスを大きく緩和してくれます。
自分の気持ちを外に出すと、悩みを客観的にみることにもつながります。
人間関係の悩みは、一人で抱え込まず、信頼できる人に相談するのがおすすめです。
熱中できる趣味などに打ち込むことも、ストレス解消にはおすすめです。
何かに没頭すると、嫌な出来事を考えないようにすることができます。
嫌なことを考えないためには、他のことに熱中するのが一番です。
自分の趣味などに打ち込むのが良いでしょう。
運動などをすると、心身の健康にも繋がるためさらに効果が高いです。
転職活動を行い、今の職場以外でも自分が働けることを確認するのも人間関係のストレスに対し有効となります。
人間関係のストレスを強く受けた状態であると正常な判断力が失われ
「ここの職場で働くしかない」
としか考えられない場合があります。
しかし、転職活動をして他の職場でも自分が働けるという事実に気づくと、
「今の職場をいつでも辞められる」
という心に余裕につながります。
本当に転職するかしないかは後から決めれば良いのです。
一度転職活動や相談をしてみて、転職先の候補を探してみると良いでしょう。
介護職員として働く上で人間関係のストレスは退職理由にもなりうる要因です。
と様々な関係がありますが、しっかりと要因をつかみ適切に対処するようにしましょう。
人間関係のストレスを過剰に受けている状態ではいい介護はできません。
この記事が皆さんの人間関係のストレスを考え直すきっかけになれば幸いです。
2022年7月26日公開/2024年4月2日更新(ひょうご介護アナウンス編集部)