介護福祉士とは?仕事内容や平均給与、仕事のやりがいを紹介

介護福祉士は、「社会福祉士及び介護福祉士法」において「専門的知識及び技術をもって、身体上又は精神上の障害があることにより日常生活を営むのに支障がある者につき心身の状況に応じた介護を行い、並びにその者及びその介護者に対して介護に関する指導を行うことを業とする者」と定義されています。

介護が必要な方への身体介護、生活援助を行うとともに、要介護者の家族へは家庭での介護の方法や介護用具の使い方の指導を行います。また介護スタッフのリーダーとして教育・指導も介護福祉士の大切な仕事です。

介護福祉士とは

介護福祉士の資格がなくても、要介護者の介助や生活のお手伝いやレクリエーションなどは行えます。

しかし、医療を含めた地域包括ケアが求められる超高齢化社会が目の前に迫り、介護の専門知識と技術を持ち、要介護者の家族のケアから介護スタッフの教育・指導までできる介護福祉士の資格を持つ方の需要は高まる一方です。

国家資格となる介護福祉士になるためには、資格取得まで「養成施設ルート」「実務経験ルート」「福祉系高校ルート」「経済連携協定(EPA)ルート」の4つが用意されています。

受験資格は「社会福祉士及び介護福祉士法」の改正により整備され、働きながら資格取得・ステップアップができるようになりました。

さらに介護福祉士のキャリアアップとしては、上位資格として位置づけられる「認定介護福祉士」(民間資格:一般社団法人 認定介護福祉士認証・認定機構)があります。介護福祉士の合格率は令和2年の国家試験では69.9%。資格取得は決してやさしくはありませんが、福祉系三大国家資格(社会福祉士・精神保健福祉士・社会福祉士)の中では比較的合格率が高い傾向があります。

就職先には、特別養護老人ホームや有料老人ホーム、介護老人保健施設、グループホーム、介護療養型医療施設、サービス付き高齢者向け住宅、デイサービスセンター、老人保健施設、訪問介護サービス、身体障害者施設などとなっています。国家資格である介護福祉士だからこそ、選択肢は豊富です。

介護福祉士の仕事

介護福祉士の仕事は大きく5つに分けることができます。

身体介護

身体介護とは、利用者の体に直接触れて行う介助サービスです。利用者の体や病気の状態に合わせて、食事・入浴・排泄など生活介助を行います。ひとりで日常生活を送ることが難しい利用者に対し必要に応じて、車いすの乗降や歩行介助、服薬・寝返り・起き上がりの介助、通院の移動介助なども介護福祉士の仕事です。

生活援助

身の回りのお世話である生活援助も介護福祉士の仕事です。具体的には掃除や洗濯、調理や配膳、買い物、衣料の出し入れ、薬の受け取りなど家事の介助を行います。自由にひとりで動けない要介護の方は、まわりから孤立してしまうことも少なくありません。就労や地域社会への参加などを支援し利用者が安心して過ごせるよう生活を支えています。

相談・助言

利用者の介助・支援だけでなく、要介護者を支える家族の相談に乗ったり、在宅介護の助言や介護福祉用品の選定をしたり、使用方法の指導なども行います。

レクリエーション

介護施設・デイサービスなどで工作や歌・体操などのイベントや季節ごとに行われる行事などを通じ、利用者の身体機能の維持や回復を目指し健康・精神の両面から支えています。

マネジメント

介護スタッフのリーダーとして、タスク管理や育成・指導を行う業務です。また地域包括ケアシステムの一員として医師や看護師などとの連携が求められることもあります。

介護福祉士の平均給与

公益財団法人社会福祉振興・試験センターの「平成27年度社会福祉士および介護福祉士就労状況調査結果」によると、介護福祉士の平均年収は 260万円(平成26年度)です。「正規職員」の場合平均年収は男性355万円、女性302万ですが、「非正規職員(常勤)」の場合平均年収は男性248万円、女性228万円となっています。

勤務先で「資格手当がある」と回答したのは介護福祉士で約51%です。介護福祉士と並んで福祉系三大国家資格のひとつである社会福祉士では「資格手当がある」と回答したのは約30%です。

また超高齢化社会を迎える日本では国を挙げて介護で働く人たちの待遇改善に取り組んでいます。2019年10月から「介護職員等特定処遇改善加算」が創設されました。これにより介護福祉士などリーダークラスの賃金改善を検討している施設もあります。

施設・事業所の規模や地域、雇用形態、経験年数によって給与は違います。

目先の給与にとらわれず、手当や福利厚生もよく調べて仕事探しをしていきましょうね。

介護福祉士の仕事のやりがい

介護の仕事は「しんどい」「ブラック」と言われることが多いのですが、実際に働いている方の話を聞いてみると「しんどいけど楽しい」「実はしっかり休めるから身体は楽なんです」「すごくやりがいがある」という言葉が次々に出てきました。

資格を持つ介護福祉士の仕事は利用者の介助だけでなく、リーダーとしての役割、利用者家族への支援など多岐にわたります。そのさまざまな場面でやりがいを感じられるお仕事です。

利用者からの感謝の言葉

介護福祉士は利用者と身近に接する仕事です。利用者や利用者家族の声がダイレクトに伝わってきます。

長い期間親身になってお世話をすることで信頼感が生まれ、利用者や利用者家族から「ありがとう」と感謝されることも少なくありません。「ありがとう」の一言が、大きなやりがいにつながります。

言葉はなくとも日常生活を介助・支援していく中で、利用者がひとつのことを自分でできるようになったときの喜びを一緒に分かち合えるのは「この仕事をやってきてよかった!」と思えるかけがえのない瞬間です。

スキルアップできる

国家資格である介護福祉士の仕事は、机上の知識を身につけて終わりではありません。介護スタッフのリーダーとして多くの経験や技術を積み、後進の介護スタッフの育成や介護サービス全体のレベル向上に一役買っています。

これも介護福祉士として働くやりがいのひとつです。責任ある仕事を任されたり、日々のカンファレンスで中心的存在になったりと、スキルアップが目に見え仕事に張り合いが出てきます。

利用者の人生とかかわることができる

介護福祉士は要介護者や体の不自由な方、その家族など多くの方とかかわる仕事です。

介護福祉士として多くの人と話をし経験を知ることで、自分とは違った価値観を学ぶことができ視野も広がります。

特に人生のベテランである高齢者と接して会話を楽しむことで、新たな気づきを得られ人として成長できるきっかけとなるでしょう。