ケアマネージャー(介護支援専門員)とは?仕事内容や平均給与、仕事のやりがいを紹介

ケアマネージャーは2000年に開始された介護保険制度に伴い誕生した職業です。

正式名称は介護支援専門員ですが、一般的に「ケアマネジャー」「ケアマネージャ-」「ケアマネ」と呼ばれています。

介護認定を受けた方が適切な介護保険サービスを受けられるよう、要介護者やその家族の希望をヒアリングしてケアプラン(介護サービス計画書)を作成。行政や介護サービス事業者など関係機関への連絡・調整を行っていきます。ケアマネージャーの役割は介護を必要としている方と介護保険サービスの橋渡しです。

ケアマネージャーとは

介護保険法において、「要介護者または要支援者(以下「要介護者等」という)からの相談に応じ、要介護者等がその心身の状況等に応じ適切なサービスを利用できるよう、市区町村、サービス事業者等との連絡調整等を行う者であって、要介護者等が自立した日常生活を営むのに必要な援助に関する専門的知識および技術を有するものとして介護支援専門員証の交付を受けたもの」と、定義されています。

ケアマネージャーになるためには、都道府県で実施されている「介護支援専門員実務研修受講試験」に合格し、それに加えて87時間の研修を終える必要があります。

「介護支援専門員実務研修受講試験」の受験資格は、「介護福祉士や社会福祉士、看護師、准看護師、保健師、助産師、理学療法士、作業療法士、栄養士などの国家資格を保有し実務経験が5年以上かつ900日以上ある人」、または「生活相談員、支援相談員、相談支援専門員、主任相談支援員の実務経験が5年以上かつ900日以上ある人」となっています。

平成30年度兵庫県の「介護支援専門員実務研修受講試験」合格率は9.3%。かなり難易度が高い資格です。内55.4%の方が介護福祉士の国家資格を保有しています。

介護支援専門員証の有効期間は5年。ケアマネージャーの業務を続けるためには5年ごとに更新研修を受け新しい介護支援専門員証の交付を受ける必要があります。

資格取得後の主な就労先は、独立型の居宅介護支援事業所に所属するほか(居宅ケアマネージャー)、介護保険施設、医療法人、地域包括支援センター、訪問看護ステーション、認知症高齢者グループホームがあります。または、市区町村社会福祉協議会などの施設等で、ケアマネージャー(施設ケアマネージャー)として働くかのいずれかです。

ケアマネージャーの仕事内容

ケアマネージャーの仕事内容は多岐にわたります。

メインとなるのは要介護者およびその家族の状況や希望に合わせ、最適な介護サービスを受けられるようにケアプランを作成することです。また、ケアプランの実施状況と要介護者の状態を確認し、関係各所への連絡・調整なども必要に応じて行います。

要介護認定業務

介護保険サービスを利用するためには要介護認定が必要です。基本的には市区町村の職員や法人職員が介護認定調査を行いますが、市区町村から依頼を受けてケアマネージャーが介護認定調査を行うことがあります。

また要介護認定の申請・更新は要介護者本人もしくは家族が行いますが、ケアマネージャーが申請・更新手続きを代行することも少なくありません。

ケアプランの作成とモニタリング

ケアマネージャーとしてメインとなる仕事は、介護保険サービスを利用するために必要となるケアプランの作成です。

まずは要介護者の生活状況や健康状態、本人と家族の希望について面談・ヒアリングを行い、要介護者とその家族にとって本当に必要な介護保険サービスを課題を分析して見極めます。

次に課題を改善するために必要となる介護保険サービスの方針や内容・目標などを設定し、ケアプラン(介護サービス計画)を決定・作成していきます。ケアプラン作成して終わりではなく、以下のような仕事が続きます。

  • ケアプラン実行のための介護サービスを提供する施設を選定
  • 手配および連携のためのケアカンファレンスの実施
  • 実際の入居や利用日の調整
  • 介護福祉用具などのレンタルの申し込みや手配

介護サービスの利用が始まった後も、その利用状況や要介護者の状態をモニタリングし、必要であればケアプランの変更・修正を行います。

介護給付

介護保険サービスを提供する施設は、国民健康保険団体連合会に給付請求を行う必要がありますが、これも基本的にケアマネージャーの仕事となります(施設によっては事務員が担当することもあります)。

ケアマネージャーの平均給料

厚生労働省の「令和元年賃金構造基本統計調査」において兵庫県のケアマネージャー平均給与額は以下のようになっています。

性別月額給与年間賞与他
男性約29万円約78万円
女性約26万円約65万円

これを参考に単純計算をすると、兵庫県のケアマネージャーの平均年収は

  • 男性→約426万円
  • 女性→約377万円

となります。

また、施設・事業所の規模や地域、雇用形態、経験年数によっても給与は違ってきます。

尚、2021年に行われる介護報酬改定では処遇改善の対象にケアマネージャーにも焦点があたる可能性があるようです。もし実現すれば給与アップも期待できるかもしれませんね。

ケアマネージャーの仕事のやりがい

要介護者とそのご家族と、ケアマネージャーとのつきあいは、介護が始まるその瞬間から始まります。

ケアマネージャーが作るケアプラン次第で、要介護者とそのご家族の生活は大きく変わります。責任は重大ですが、その分やりがいが感じられる仕事です。

利用者に感謝してもらえる

ケアマネージャーとして仕事をするうえで一番のやりがいは、要介護者やそのご家族に喜んでもらえる点でしょう。介護を必要としている方の多くは、不安や心配事を抱えています。

最適なケアプランを作成しサポートしていくうち、要介護者とそのご家族の不安や悩みが緩和されます。それに伴って要介護者にも笑顔が増え、負担や問題を抱えていた家族もスムーズな日常生活が送れるようになっていきます。

要介護者に本当に必要な介護サービスを提供する努力を続けることは簡単ではありません。しかし、介護サービスや相談などを通じて、長期間にわたって要介護者とそのご家族の力になり幸せにできることは、ケアマネージャーならではの仕事の素晴らしさと言えます。

介護職において重要な仕事

介護保険サービスのすべての起点となる重要な役割を担う点も、ケアマネージャーの仕事の魅力。

要介護者を抱えるご家庭の多くは、少なからず問題を抱えています。一人暮らしで介護を必要とされている方は、当たり前の日常生活を送ることに苦労されている方も少なくありません。

ケアマネージャーの仕事は介護を必要としている方々とそのご家族に寄り添い、問題を抱えている状況を一変させることができるのです。介護サービスの現場でも、ケアマネージャーは重要なポストに就くことも多く、ケアカンファレンスでも会議の中心を担う大切な役割があります。

介護保険サービスを支える大切な役目を果たすことができるのがケアマネージャーの仕事なのです。

責任が大きい仕事である反面、大きなやりがいを感じることのできる職業と言えるでしょう。